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基礎工事とは?建築基準法による基礎工事の規定と種類

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住宅をはじめとした建築物を建てる際には、まず基礎の施工が必要です。
基礎は建物が完成してしまうと見えない部分となりますが、建物の重さや地震による揺れを地盤に伝える働きをするため、地盤や建物に適した基礎を施工することが求められます。

 

この記事では、基礎工事とは何か、基礎工事に関する規定や種類について解説します。

 

基礎工事とは?

基礎工事とは地面と建物のつなぎの部分にあたる基礎を造るための工事のことで、地盤と建築物を繋ぐ重要な部分を造る工事です。

 

基礎の役割は建築物の重さなどの垂直の力や、地震の揺れなどによる水平にかかる力を建物から地盤に伝えることで、建築物が一部だけ沈んで傾いてしまう「不同沈下(ふどうちんか)」を防ぐことです。

 

基礎を造る工事を「基礎工事」と呼び、基礎は鉄筋コンクリートで底盤(ていばん)や立ち上がり、地中梁(ちちゅうばり)、杭などで構成されます。

 

基礎工事の期間は建築物の規模や種類によりますが、一般的な戸建て住宅で約1ヶ月程度です。

 

建築物の基礎は建築基準法施行令第38条に規定されている

建築物の基礎に関しては建築基準法施行令第38条に規定されています。

 

【建築基準法施行令第38条】
「建築物の基礎は、建築物に作用する荷重及び外力を安全に地盤に伝え、かつ、地盤の沈下又は変形に対して構造耐力上安全なものとしなければならない。」

 

住宅建築や小規模建築に関しては建築基準法施行令第38条第1項と第3項が主に該当します。
ただし第1項は一般的な内容のため、実務上は第3項が重要となります。

 

基礎の材料

基礎の材料は鉄筋コンクリート製

建築物の基礎は鉄筋コンクリート製が一般的です。

 

コンクリートは耐食性が高いため、地中に埋めても腐食しにくいという特徴があります。
基礎には地盤の上に直接コンクリートの塊を設置する「直接基礎」というものもあります。

 

鉄筋コンクリートではコンクリートの内部に鉄筋が入っていますが、基礎の鉄筋本数やピッチは構造計算をもとに決定します。

 

フーチングとは

フーチングとは基礎の地面の中に埋め込まれた底辺部分のことです。

 

フーチングは建物の重さを分散して効果的に支えるために設けます。

 

フーチングは平成12年からフーチング幅を数値として規定するよう定められています。
フーチング幅は地耐力により定められ、地耐力のある地盤ではフーチングを小さくしても良く、地耐力が小さい地盤ではフーチングを大きくする必要があります。

 

さらに、木造や鉄骨造のフーチング幅は小さくても済みますが、鉄筋コンクリート造やレンガ造など重い建物ではフーチング幅を大きくする必要があります。

 

基礎工事の種類 ①直接基礎

直接基礎は硬い層にすぐに到達する地盤が良い土地に使われ、建物の重さを直接地盤に伝えて支える方法です。
建物が沈むことのないよう、建物の重さを受ける地面に接する面を広くするのが特徴です。

 

主に以下の5種類があります。

 

布基礎(連続フーチング基礎)

布基礎は、日本の木造住宅などで古くから使われている工法です。
工法としては、建物の負荷がかかる部分のみにコンクリートを打設し、コンクリートの使用量が少ないのが特徴です。

 

ベタ基礎などよりも軽量で、地盤に負荷をかけることがない点やコンクリートがベタ基礎に比べて少なく済むのがメリットです。

 

布基礎は地盤が強い土地に適した工法です。
床下に湿気がこもりやすいというデメリットがありますので防湿対策を行う必要があります。

 

独立フーチング基礎

独立フーチング基礎は柱の位置に1本ずつ単独で設けられた基礎です。
柱にかかる荷重を地盤に伝える効果があります。
地盤の状況や建物の構造などによって基礎の幅や厚みを変えます。

 

複合フーチング基礎

複合フーチング基礎は複数の独立フーチング基礎を部材で繋げた基礎、または2本以上の柱を1つの底面で支える基礎です。

 

ベタ基礎

ベタ基礎は床下全体にコンクリートを打設し、床下に空間を設ける工法です。
地震の揺れに強く地震大国である日本の建物に適しているため、一般的な住宅で広く使用されている基礎です。

 

ベタ基礎では防湿シートの設置もするので、湿気やシロアリ被害を防ぎ、建物の耐用年数を延ばす効果が期待できます。

 

SRC基礎

SRC基礎は蓄熱床工法とも呼ばれ、床下に空間がなく、砂利やコンクリートを敷き詰めて密閉構造にする基礎です。

耐震性と強度が高いため、地震の揺れを吸収して分散させる効果があるほか、床下がないため、湿気やシロアリなどのリスクがありません。

また、床下のない密閉構造のため、地中からの熱を伝えやすく、冷暖房効果が期待できます。

 

基礎工事の種類 ②杭基礎

杭基礎はかなり深い場所にならないと硬い層にならない軟弱な地盤で使われる方法です。

杭基礎には以下の2種類があります。

 

場所打ち杭工法

場所打ち杭工法は、現場で穴を掘った後に鉄筋を挿入し、コンクリートを流し込んで杭をつくる方法です。
既製杭に比べて工期が長いというデメリットがありますが、運搬の問題がなく、大きな径の杭にすることができます。

 

場所打ち杭工法には「オールケーシング工法」「リバース工法」「アースドリル工法」があります。

 

既製杭工法

既製杭工法は工場で製造したコンクリート杭や鋼杭(こうくい)を現場に穴を掘り、挿入する方法です。

 

既に出来上がっている杭を打ち込むだけなので施工が簡単で、現在では最も多く使用されます。
既製杭は工場で製作しますが、製作長さや運搬長さ等の都合により、杭の長さに限界があります。
そこで、杭には継手が生じます。

 

既製杭には「木杭」「RC杭」「PHC杭」「SC杭」「鋼杭」があります。

 

目に見えない部分だからこそ信頼のおける業者に依頼をする

基礎は建物が出来てしまうと目に見えにくく見栄えに影響がありません。
さらに、専門知識がないと分かりにくい部分も多いため、あまりこだわりを持たずに業者にお任せしてしまえば良い、と思うこともあるでしょう。

 

しかし、基礎は建物自体の重さや地震による揺れを地盤に伝える重要な役割を担っています。
目に見えない部分だからこそ、信頼のおける業者に依頼することが大切です。

 

基礎工事に関して疑問点がある場合は業者に遠慮なく問い合わせてみることをおすすめします。

沖縄の型枠工事は、民間から公共までお任せください。

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